History of tomato cultivation
トマト栽培の歴史
今泉地区でのトマト栽培の歴史は、60年以上前の昭和31年に遡ります。先人たちの努力の上に、現在の森田農園のトマトがあります。町誌から当地区のトマト栽培の歴史をご紹介します。
当地区のトマト栽培の歴史
三一年夏から計画していたトマトのビニール栽培は県下では初めてであり、今まで積雪の多いことと、大切な花芽をつくるのための日照不足などで、北陸でも特に山ぞい地方では無理だと危ぶまれていたのが、般若野園芸会(今泉地区)では北陸電力の援助と、県農試園芸分場・県農産課・普及事務所の指導で見事に成功した。
播種は二月一日で共同育苗を行い、雪かきわけて仮植し、温度計とニラメッコで電気のスイッチを調節し、大風注意報に耳を傾け、あるいは葉を裏切して病気の有無を調べるなど、あらゆる労苦をなめて成功にこぎつけた。
六月二十日すぎは出荷の最盛期を迎えるが、栽培者の意気はますます盛んで、資材の高度利用で、秋祭り後に出荷する抑制栽培を計画して播種するものもある。
トマトのほか、キウリも相当量出荷され、甜瓜・西瓜・茄子などがともに電気栽培のテストケースであったが、悪天候下でも良好な発育をみた。まだ日照不足と湿度、電熱と肥効といった種々の問題の解決が残されている。
中田町誌『飛躍する特産トマト』より
